まめカメラ

まめのカメラブログ

カメラが好きな八王子在住 28歳のブログ

寓話

【自作寓話】海を渡るライオン

ある無謀なライオンがいた。ライオンは水平線に見える大陸に憧れていたので決心して海を泳ぎだした。 百獣の王と呼ばれ威風堂々としたライオンが犬かきで海をかき分け、3日かけて、やっとこさ大陸にたどり着いた。 岸にたどり着いたライオンはあまりの疲れに…

【自作寓話】王様のいたずら

ある夜、礼儀正しい王様がステーキを手掴みで食べ始めた。いつもはきれいにナイフとフォークを使うのに。執事たちは思いもよらない王様の行動にびっくりして「お熱くはないですか?」と王様を心配した。王様は「はぁ」と大きなため息をついた。 次の日、王様は先…

【自作寓話】正しいルール

ある時、社員の1人が指摘した。「今現在、製造が完了した製品に赤いシールを貼る運用をしていますが社内規定を見ると、製造完了品にはオレンジ色のシールを貼ることと書かれている。運用を見直さなくてはならない。」 それを聞いた他の部署の社員たちは「まさか…

【自作寓話】利己的なカエル

あるところに傲慢なカエルがいた。カエルはいつも池のほとりの石の腹でくつろぎ気が向けば池を泳いだ。脇にはカエルの胴体ほどの大きさの真珠を抱え他のカエルが来ると真珠の美しさを自慢した。 ある時、カエルの親分が訪ねてきた。 「おい。今、池の南側で大…

【自作寓話】忙しない男

ある街に毎日が充実した男がいた。 男は朝起きると庭へ向かい、斧で薪を割った。必要最低限の薪を割ったあと、手際よく朝食を作り、水と一緒に流し込むようにすぐ食べ終えた。今度は机に向かい小説を書き、次はアトリエで絵を描いた。街をランニングで1周し…

【自作寓話】見たいものしか見ない女

慈善活動家の女は気がつくとある部屋で椅子に座っていたしばらくするとひとりの老人がやってきた 神様には会ったことは無いが この人は神様なのだと分かった「あなたは死にました ここは死後の世界です」神様はクルクルと丸めた紙を広げて読み始めた まるで表…

【自作寓話】焦るマーシー

ダニアン・マーシーは急いでいた。 商談のためにあと5分後にはこの13階建てビルの7階にある ロードB.シップ社に到着している必要があったが なかなかエレベーターが降りてこない。エレベーター内を映したモニターを見ると 13階で配達員が荷下ろしをしている…