ある時、社員の1人が指摘した。
「今現在、製造が完了した製品に
赤いシールを貼る運用をしていますが
社内規定を見ると、製造完了品には
オレンジ色のシールを貼ること
と書かれている。
運用を見直さなくてはならない。」
それを聞いた他の部署の社員たちは
「まさか今までの運用が間違って居たなんて!」
「全ての部署で赤いシールを使っているから
これは大掛かりな運用変更になるぞ」
「オレンジシールの単価はいくらだ?」
と慌て始めた。
社員たちは何度か打ち合わせを設け、
あーでもないこーでもない、と
議論を交わした。
するとぽっと出てきた外国籍の社員が一言。
「赤イシールデ良クナイ?」
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これはこの間、僕の会社でも起こった出来事。
社内規定と実運用が合っていないことが分かったが、大勢の人は社内規定を変えるという発想がなかった。
赤いシールのままでも、誰も困らないどころかみんなが慣れている運用のままでいられるし、デメリットも生じていないので、オレンジ色のシールに変える必要はない。
日本人はルールを尊重しすぎる傾向にある。
昇りのエスカレーターで長蛇の列が出来ることは海外からは珍しいらしい。だいたいは我先にと扇状に人が集まるはずなのに。
ロボットみたいに規則正しい日本人についての寓話でした。