新宿・北村寫眞機店で開催している
ハービー・山口さんの写真展
「HOPE 2020」
に行ってきた。
開催期間は10/17(日)まで とのことで
土日は予定があるので急遽有休を使った。
事前にTwitter等で情報を集めた限りでは
ハービー山口さんは昨日14日(木)と
最終日17日(日)にいらっしゃるようで、
今日はお会い出来ないんだろうな、
とは思いながらも
バイブル 「良い写真とは?」と
サインペンをバックに忍ばせて家を出た。
電車の中、イヤホンをつけて
Amazonプライムでドラマを観た。
「わし、ワシにくわしい」
というダジャレが出てきて、
ダジャレも3つ重ねられるとほぼ芸術だな
などとマスクの中でニヤニヤしながら新宿駅に到着した。
ちゃちゃっとラーメンをかっくらって
いざ、北村寫眞機店へ。
途中、GR3で数枚ストリートスナップ。
新宿駅はあまり好きではない。
鉄道会社各社が入り交じって
不親切な標識がごちゃごちゃしたコンコースが
なんとも荒々しく感じて、
田舎育ちの僕は
いつも眉間にシワが寄るのだ。
でも駅を出れば、
そこはストリートスナップの材料がゴロゴロと落ちている。
多種多様な人が入り交じる新宿だからこそ、
グルグルと人が混じりあって不思議な空間を生み出している。
北村寫眞機店について、
いつもは2階からじっくりカメラを見ながら階段を上がっていくのだけれど、
今回の目当ては6階だ。
エレベーターを待っていたけどなかなか来ず、
と言っても10秒くらいしか待っていなかっただろうけど、
気持ちが急いでしまい、階段を駆け上がった。
4階らへんで息切れしだしながらも6階に到着した。
展示室には先客が2名ほどいた。
恐る恐る全体を見回してみたけれど、
ハービー山口さんの姿はない。
それはそうだ、残念だけど仕方ない。
ハービー山口さんの写真で栄養補給に専念しよう。
一室の壁3面にハービー山口さんの写真が飾ってある。
20点ほどだと思われる。
僕は感動を20連続で味わえる高揚感と
息切れで心拍数が跳ね上がりながらも
1枚目から、
じっくり拝見した。
拝見する中で
「生の肯定」というワードが浮かんだ。
生活や日常の中の希望や、
生きるということの眩さをまじまじと感じる。
温もり?温かみ?
どんな言葉で表わせば良いのかわからないけれど、
その写真の鼓動を感じるようだった。
生きている写真、
生きるを肯定する写真。
半分ほど見終えた時、遠くから人の気配と、聞き覚えのある声が近づいてくる。
「ん? 」
ハービー山口さんだ。。。
突然の物怪の幸いに硬直した。
ハービー山口さんが会釈してくださり、
僕もカクカクなりながら会釈をした。
そこからもう瞳孔が開いてしまって
記憶が飛んでいるんだけど、
ハービー山口さんに話しかけてもらい、
会社を休んで来ましたなどと言い、
展示されている写真についてや、
雑談をした。
ツーショットまで撮ってもらい、
持参した著書にサインまで頂いた(しかも僕の名前まで書いてくれた!)
物腰の柔らかい言葉と、
その場の空気をガラリと変えてしまう人間力。
ハービー山口さんだからこその、
この写真たちなのだと思った。
チラッと僕のストリートスナップも見て頂いて
かっこいいストリートスナップですね、と言って貰えたことがとても嬉しかった。
ハービー山口さんに感謝を伝え、
北村寫眞機店を出た。
時間は午後2時。まだ時間はあるけれど
心がもうお腹いっぱいで何も考えられない。
ハービー山口さんの写真を生で見れて
しかもご本人にも会えた。
僕の人生の格言は
「物怪の幸いは無い」
だった。
予期せぬ幸福なんて人生にはそうそう起こらない。
欲しがりすぎず、地道に生きるのだ、と。
でも、これは間違いだと思わざるを得なくなった。
ビンゴゲームも宝くじも当たったことの無い
ツイてない僕にも
こんな「ほんとうのさいわい」が訪れるのだ。
行動さえ起こせば、
素晴らしい出会いを手に入れられる。
感動を与えてもらっただけじゃなくて
人生の画角も修正してもらったような気がした1日だった。