Twitterを眺めていたら森山大道さんのドキュメンタリー映画が4月末に上映することを知った。
もちろん、森山大道さんは名前も、撮る写真も知っている。ストリートスナップをする者が森山大道の名を知らないわけがない。
ふと森山大道さんがどんなカメラを使っているのか気になり調べたところ、コンデジの中でも更に軽量な部類の、ファインダーもなくダイヤルも少ない、ポケットにすっぽり入ってしまうサイズのカメラを使っていることを知った。
正直、僕はそういったカメラを避けてきた。
まずは見た目がかっこよくない。
やっぱりある程度の大きさがあって、
少しずっしり来るような重厚感と、
軍艦部にはごっついダイヤルが付いていて、
The カメラ!みたいなビジュアルがかっこいいと思っていた。
その好みに沿うように、
僕はOLYMPUS E-M10 Mk2 、
FUJIFILM X10を手に入れた。
あとは「カメラ好き」を自負する者として、手のひらに収まるようなちっこいカメラを持つことが恥ずかしいとも思っていた。カメラが好きです、なんて話している人が一眼レフじゃなくコンデジを持ち出したらかっこつかないじゃん、と。
見てもらうべきはカメラではなく写真なんだ、と当たり前のことを再確認した。
見栄もプライドも他人の目も捨て去っ て、
どんなカメラであろうが自分自身の写真を追求していくのが写真家なんじゃねぇのか、と。
僕は僕の偏見とダッサいプライドに気付き、
撮りたい写真を撮れるカメラ
を求めた。
となるとやっぱりまずは
ヨドバシに行くしかない。
Panasonic LUMIX TX2は前々から好みなデザインで真っ先に触りに行った。あのフロントのレッドラインがNikon F3のようで最高にかっこいいじゃないか。でも、なんだかモノクロが弱い。色味が暖かすぎるというか、コントラストが不自然というか。ん〜なんだか違う気がする。
その後CanonのGシリーズを触ったんだけど、これもなんだかモノクロの色味が好きじゃない。なんだかしっくり来ない。
僕はOLYMPUS EM10Mk2のラフモノクロームの表現が好きだけれど、OLYMPUSからは薄型コンデジは出ていない。タフシリーズくらいか。ただあのラフモノクロームは搭載されていない。
ガッチリ合うカメラがないなぁと帰ろうとした時、死角にディスプレイされていたRICOH GR3を見つけた。
GRかぁ…
露出補正のダイヤルもない、色味もない、ゴツくもない、高級感も、重厚感もない。
んーまぁ折角だから触ってみるか
ん?
え、なにこれ?!
傍らにはRICOH GR3のムック本があり
なぎら健壱さん、中藤敦彦さん、そして森山大道さんの記事まで…!
よく見るとただシンプルなだけではなく、必要な機能のみを兼ね備えた洗練されたボディだ。そしていい意味で存在感を抑えられたストイックなデザイン…
や、や、やばい
やびゃぁ…
これだ!!!!!
これこそ!!
RICOH GR3こそ!!!
究極のストリートスナッパーだ!!!
と、いうことで
RICOH GR3を買いましたと言いたいところですが嫁の承認が必須!!!!笑
さすがに9万ちかいカメラだし、しかも年末にLUMIX FZ300の購入をしぶしぶ了承頂き2021年はもうカメラ買いませんと宣言した手前「あ、すいません、これ、ください」は即座には言えない。
取り急ぎ、森山大道さんの映画の公開が4月末である。その直後にはゴールデンウィークなので、その頃を目処に迎え入れたい衝動を抑え、なおかつGR3について事細かに調べ、モチベーションを上げ続けながら、森山大道さんへの最大級の敬意とともに、GR3を希望にこれから3ヶ月強を生き抜いていこうではないかと考えている次第だ。
ちなみにRICOHホームページに記載があるが
Get Real
GR
真を写す
それこそ写真なのだ